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アイヌ語で自然かんさつ図鑑

フキ

アイヌ語 / 語源

  • 【アイヌ語名】コㇽコニ/korkoni【日本語名】フキ
  • 【アイヌ語名】マカヨ/makayo【日本語名】フキノトウ
  • 【アイヌ語名】コㇽハㇺ・コㇽコニハㇺ【日本語名】フキの葉
  • 【アイヌ語名】コㇽコニシンリチ【日本語名】フキの根

アイヌ文化

食用

【コㇽコニ/フキ】
採集したばかりの生のものは、茎を刻んで汁物に入れて食べました。また、保存にはゆでて細く切りさいてから干したり、生のまま干したりしました。食べるときは水に戻して、水だししてから汁物に入れたりして食べました(帯広・本別)。

【マカヨ/フキノトウ】
若いものは皮をむいて生のまま食用にしたり、おひたしにして食べました。また、成長したものは少し焼いてから食べました(帯広・本別)。

生活

【コㇽコニ/フキ】
葉を狩猟などで使う仮小屋の材料として利用しました。このフキの葉でふいた家をコㇽコニハㇺチセ(フキの葉の家)やイラマンテチセ(猟小屋)などといいます(帯広)。
このような仮小屋ではフキの葉を曲げて簡易的に使うひしゃくを作りました(帯広)。また、雨のときや日差しの強いときにフキの葉を頭や両肩に掛けて雨や日差しを防ぎました(帯広・本別)。

伝承

【コㇽコニ/フキ】
アイヌの人たちの物語にコㇿポㇰウンクㇽの話がありますが、これは「フキの葉の下にいる人」という意味です。

自然観察

漢字名:蕗
キク科で雌雄異株。フキノトウはフキの花で、地下茎でフキの葉につながっています。
雄株の一つ一つの花には5つにわかれた小さな花びらがついています。雄花は開花後すぐ枯れ、雌花は1メートルほどに成長して種子を綿毛で飛ばします。
秋田・岩手県以北のフキは大型で、ときには3メートル以上にもなり、アキタブキあるいはオオブキと呼ばれます。