Obihiro Centennial City Museum

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衣服

アットゥㇱ

十勝では、樹皮衣(じゅひい)木綿衣(もめんい)獣皮衣(じゅうひい)が着物に用いられた。樹皮衣(じゅひい)はアットゥㇱとよばれ、おもにオヒョウの木の内皮の繊維(せんい)で作られる。木綿衣(もめんい)には交易(こうえき)などで入手した木綿(もめん)(ぬの)が使われる。樹皮衣(じゅひい)木綿衣(もめんい)には木綿(もめん)(ぬの)をぬいつけたり刺繍(ししゅう)をしたりして文様がほどこされる。獣皮衣(じゅうひい)はおもに冬の防寒用(ぼうかんよう)で、シカやキツネ、イヌなどの毛皮が利用された。

アイヌ語用例

アイヌ語

ピㇼカ イミー アナㇰ ネコン ネヤッカイ チカㇽカㇽ オ アンペナンクス チカㇽカㇽ エネ ネヤッカイ アカㇽ カツ シンナイ アン。

pirka imi anak nekon neyakkay ci=karkar o anpenankusu ci=karkar ene neyakkay a=kar katu sinnay an.

よい着物には、どうあっても我々は刺繍を施すものですけれど、刺繍とはいっても我々の作る(刺繍の型)は(皆)別々なんです。
【本別・沢井トメノ氏『アイヌのくらしと言葉 3』 p. 59 - 60】