Obihiro Centennial City Museum

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チロンノㇷ゚(cironnop)
[キタキツネ]

キタキツネ(夏毛)
キタキツネ(冬毛)

チロンノㇷ゚は、アイヌ語で「わたしたちがたくさん(ころ)すもの」という意味である。キツネは、肉を食用、毛皮を交易(こうえき)や衣服の材料、頭骨(とうこつ)をお守りとするなど使い道が多く、秋から冬にかけてたくさん捕獲(ほかく)された。
捕獲(ほかく)したキツネの頭骨(とうこつ)はかざりをつけ、春にまとめてヌサ(nusa:祭壇(さいだん))におさめた。また、春に幼獣(ようじゅう)をつかまえ、秋まで飼育(しいく)してイオマンテ(iomante:(れい)送り儀礼(ぎれい))を行った。カムイ(kamuy:神)として(うやま)うときは、ケマコㇱネカムイ(kemakosnekamuy:足の軽い神)とよぶ。

アイヌ語用例

アイヌ語

チロンノㇷ゚ ルㇱ エイヨㇰ。

cironnop rus eiyok.

キツネの毛皮を売る。
【本別・沢井トメノ氏『アイヌ語十勝方言会話小辞典』p. 10】