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アイヌ語で自然かんさつ図鑑

カラス

アイヌ語 / 語源

  • 【アイヌ語名】パㇲクㇽ/paskur【日本語名】カラス
  • 【アイヌ語名】カララㇰカムイ【日本語名】(カララㇰと鳴く神) ハシボソガラス
  • 【アイヌ語名】シエパㇲクㇽ【日本語名】(糞食いガラス) ハシボソガラス

アイヌ文化

カラスはあまり好まれない鳥のようですが、これは鳴き声によって凶事を知らせるといわれたり、いろいろといたずらをするからでしょう。

信仰

道南ではハシブトガラスをシエパㇲクㇽ(糞食いガラス)と呼び、あまり良い物ではないといわれていました。しかし、これに対してハシボソガラスはカララㇰカムイ(カララㇰと鳴く神)と呼び、カムイ(神)として扱われていました。

生活

カラスは鳴き声でさまざまなことを教えてくれるといいます。悲しく聞こえるときは悪いことがあり、騒いでいるようなときは客が来るそうです。このため、カラスをいじめたりしてはいけないといわれていました(帯広・本別)。

自然観察

北海道で見られるカラス科鳥類は8種いますが、普通に見られる種類はハシブトガラスとハシボソガラスです。両種とも全身黒色で、羽には青や緑の光沢があります。
ハシブトガラスは元来人目につかない森林に好んで営巣し、身体が大きく、くちばしも太く、鳴き声はカァカァと澄んでいます。最近では市街地でも多く見かけるようです。ハシボソガラスは、林や畑の周りのほか、公園など人通りの多いところでも営巣し、畑や川岸、海岸などさまざまな場所で見られます。鳴き声はガァガァと濁ります。クルミを空中から落としたり、車にひかせるなどして割って食べたり、雪の斜面を滑って遊んだりなど、興味深い行動はハシボソガラスで多く見られます。